西船津 浅間山神神社

記事本文へ
名称浅間山神神社せんげんさんじんじんじゃ
所在静岡県富士市西船津字中村63
主神木花開耶姫命 大山祇命
創建伝:元禄2年(1689)例祭10月16・17日
敷地420.8坪社格旧村社
神徳治水、安産・子宝、農産、山林業ほか
交通岳南鉄道岳南江尾駅より徒歩12分 駐車場無

西船津の産土神

在所の西船津は、慶長(1596~1615)のころ遠江国の三井久左衛門一族17名が移住し、春山川のデルタを開拓して生まれた新田村。三井氏の縁者で田中藩士の五郎右衛門が名主になったことから、当初は五郎......

富士市の東部、沼津市境にほど近い西船津の産土神。社名の示すとおり浅間神社と山神社を併祀し、木花開耶姫命と大山祇命を祀っています。

西船津は、慶長(1596~1615)のころ春山川のデルタを開拓して生まれた新田村。浅間山神神社は、大雨のたび氾濫した春山川の治水を願い、元禄2年(1689)に勧請されたと伝わります。春山川はいま水枯れた沢ですが、「時には洪水氾濫して堤防を決潰して田畑に累を及ぼすことあり」(昭和6年『郷土の歴史』)だったそう。

江戸後期の諸地誌は「富士浅間社」「山神社」と列記し、そのうち『駿河志料』は「何れも小祠なり」と付記。その昔は2社に別れていたようです。

神域

岳南鉄道岳南江尾駅から根方街道を東へ歩くこと12~13分、春山川にかかる橋の手前を南に折れると、すぐそこに神域。春山川を背に西向きで建っています。

鳥居

境域入口に大正11年12月奉献の台輪鳥居。白御影石製。長い注連縄をネックレスのようにゆったりと張っています。

公会堂

鳥居をくぐると西船津公会堂。

本殿

公会堂の横を抜けて奥へゆけば流造りの本殿。昭和28年10月改築。

まわりに立木が茂り、棕櫚が青々と生えています。そういえば、富士山本宮浅間大社の息がかかる浅間神社は、神紋に棕櫚の葉を使うところが多いですね(大社の大宮司富士氏の紋が棕櫚の葉)。一方、山梨県側は桜紋を用いるところが多い印象。

彫刻

本殿を彩るシンプルな彫刻。昭和期に活躍した本市場の彫刻師・板倉聖峰氏の作とされます。

蟇股

本殿蟇股。牡丹でしょう。板倉彫刻師は近郷近在に多くの作品を残しています。ことに蟇股は、力強い竜の透かし彫りが印象的ですが、当社の彫刻はごくつつましやか。

棟札

社殿内に安置された棟札。神社の歴史を語る貴重な資料です。

水盤

社殿前に自然石製の水盤。大正2年8月、片岡よし氏の奉献。ダルマ落とし風で、ちょっとかわいい。

境域

境域からの眺望。

小祠

祠と本殿。祠は、隣り合う茶畑の守り神のようですが、雰囲気がいいので一緒に。


より大きな写真で スライドショー を表示

この記事へのコメント

トラックバック

URL :

ブログ内検索
エントリーリスト
最新のエントリー
最新コメント
ブックマーク
ブロとも申請フォーム
Twitterもやっています

Twitter < > Reload

参加中
にほんブログ村 歴史ブログ 史跡・神社仏閣へにほんブログ村 地域生活ブログ 静岡情報へ